紙上法話

祈りの目的と効果

人は何のために祈るの?


お寺に来られた方に「何を祈りましたか?」と聞いてみました。


病気が治りますように。健康でありますように。事故に遭いませんように。合格できますように。結婚できますように。仕事がうまくいきますように。毎日が無事でありますように…。


結局、皆さま方は「幸せ」になりたいということですね。


この「幸せ」を求めることについて、「四徳波羅蜜(しとくはらみつ)」という言葉があります。これは「(じょう)(らく)()(じょう)」という四つの「波羅蜜」です。「波羅蜜」とは、迷い苦しみ多いこの世界から、「彼岸」という悟りの境地に到るという意味です。


「常」波羅蜜=常住不滅の生命=健康保持(健康でいたい、死にたくない)
「楽」波羅蜜=無苦安楽の生活=経済安定(経済的に苦しみたくない)
「我」波羅蜜=我意自在の活動=自主自由(誰にも束縛されたくない)
「浄」波羅蜜=清浄平安の楽土=平安楽土(安全で清浄な所に住みたい)


誰しもがこの四つの理想(幸せ)を求めて祈っているのです。果たして、その祈りは効くのでしょうか。

 

祈りの効果はあるの?

元カリフォルニア大学の心臓学教授ランドルフ・ビルド博士は、サンフランシスコ総合病院で、心臓病の入院患者393人を対象に実験を行ったそうです。


患者たちを、祈ってもらうグループ192人と、祈ってもらわないグループ201人とに無作為(むさくい)に分けて、その結果に違いがあるかを調べる実験でした。


患者一人につき5人から7人の祈る人たちを、全米の一般人に呼びかけて、それぞれの居住地から真剣に祈ってもらいました。


その結果は衝撃的なものでした。祈ってもらったグループは、祈ってもらわないグループよりも病気の進行が、明らかに遅くなったり回復に向かったりしました。祈りが、驚くほどに良い効果を示したのでした。

 

最強の倶生霊神符と祈り

私たちには一生の間、身体に付き従っている神(守護神)がいます。この神を「倶生霊神(ぐしょうれいじん)」といいます。


「倶生霊神」は、同生天(どうしょうてん)同名天(どうみょうてん)という二神からなります。同生天は身を守り福を与える神で、同名天は生活を守り徳を与える神で、私たちの左右の肩に乗って見守っています。とはいうものの「倶生霊神」の働きの強さには差があります。


このことについて、日蓮大聖人さまはこう説明されています。


「必ず心の(もと)(より)て神の守り則ち強し」(乙御前御消息)


「信仰心と祈る力が強ければ強いほど神の守りは強い」と仰せです。


この「神の守り」とは「倶生霊神の守り」のことです。信仰の姿や祈る度合いに応じて守られるということです。私たちは、この言葉を決して疑ってはいけません。


しかしながら、私たち凡夫(普通の人)の信仰と祈りは弱いものです。そこで、この「倶生霊神」の働きを活性化させて、より確かな守りをいただくために「倶生霊神符」があるのです。


この「倶生霊神符」を拝受して身に着けて祈りましょう。その祈り方とは、お題目「南無妙法蓮華経」を信じて、一心に唱えることです。


そうすることにより、他のお守りとは全く違う最強かつ奇跡を呼ぶ「倶生霊神符」となるのです。


願わくは、この素晴らしい「倶生霊神符」を一人でも多くの人に勧め、人々の幸せをも祈りましょう。

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