令和4年 謹賀新年
心強き信心本仏の護り必ず強し
日蓮宗霊断師会相伝宗主
日蓮宗聖徒団首導
髙佐日瑞
明けましておめでとうございます。
令和4年の年賀のお祝詞を申し上げますとともに、全国の聖徒各位並びに霊断師各聖の本年のご多幸と各聖徒団のますますの隆昌を心よりお祈り申し上げます。
さて、年初のご挨拶を私事で始めるのも如何なものかとは存じますが、聖徒のみなさんにご心配頂いておりますので、私自身の病気のことから記すことといたします。
昨年4月、脳梗塞を発症してしまい、リハビリも含めて5ヶ月間入院いたしました。ご本佛のご加護を頂戴して、10月の身延大会では何とか導師を務めることが出来るまでに恢復いたしましたが、手遅れになったかもしれないような病状でもございました。
皆さまにご心配をお掛けしないように、本紙上では特に私の入院加療のことを記事にはしないで貰ったのですけれども、会議の席で伝師が私の病状の報告をした、というような隻句の報道を読み取られた方から、お見舞いを頂戴したりしたようなこともあり、
皆さまのご篤情に感謝した次第でございました。
現在も後遺症があり、私自身が不自由なのはもちろんですが、周りの者に大変迷惑を掛けているところです。先ほど、身延大会の導師を務め、と記しましたけれども、私に導師を務められるように、これまで以上に周囲が骨を折り、援助してくれたからであり、そうした、私を、そして聖徒団を支援してくださっている人たちに対し、従前にもまして、本当に有り難く感じている新年でございます。
さて、我が国は若干小康状態にあるとは言え、全世界に及んでいる一昨年来の新型コロナウイルス感染症騒動は、まだまだ収まりそうもありません。昨年の身延大会も、一昨年の代表参拝という形式にはしませんでしたけれども、実質的にはそれに近い大会となり、奉納、リモートでの参加がほとんどでございましたし、第57回大会の日程は別掲の通り決めましたものの、どれほどの方に祖山まで足を運んで頂けるかと案じております。
コロナ禍がやがて収まった後、果たして社会が元のように戻るのかと言えば、アフター・コロナ、ウィズ・コロナと言われているように、感染症への対応を通じて、社会構造そのものが変革されて行くであろうことは容易に想像できるところです。
聖徒団では、新型コロナウイルス感染症終熄祈願文にある如く、大聖人さまのご指南により、疫病をご本佛のはげましと受け止め、大悪を大善の瑞相として行くべく、お示しして来たところでございますが、自身が病を得、まさにその意を強くしているところでございます。
コロナ禍をより良い社会を築いて行く瑞相とすべく、今こそ、お題目信仰による安心の和(輪)を弘げることによって、ご自身をご自身で幸福にお導きくださいますようご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。