◆幸福とは、布施する喜びを知ることである。他人の世話をすること、他人に物を与えることを布施という。
◆暇がないから他人の世話はできない。自分の経済に余裕がないから他人に物を与えられない。そういう人もいなくはないであろうが、大抵は、自分のために使う時間はあっても他人の世話をする時間はない、自分の楽しむために使うお金はあっても他人に物を与えるための余裕はない、ということではなかろうか。
◆他人に世話を焼かせること、他人から物を貰うこと。それを拒む人はあまりいない。むしろ、他者への布施をしない人に限って、他者から受け取ることには遠慮のない人が多い。不幸なことである。
◆化他(他人を信仰に導く)の徳ほど広大なものはない。他人の世話の中でも、その人の心の眼を開いてあげることほど貴い世話はない。心の眼は、ひとたび開けば閉じることはないからである。不幸とは心の眼が閉じていることである。心の眼の開いていない人が、いかに多いことか。
◆心の眼はどうしたら開けるか。聖徒団の信仰以外に道はない。拝んでいる自分と拝まれている神さまとが、同じ寿量ご本仏であることを覚ることができるのが、聖徒団の信仰だからである。この信仰に励めば、やがて心の眼が開き、真の幸福が見えるようになる。