聖徒団を有機的な一つの組織体とすることを目的としましたので「結成」大会と称しました。翌年からは、毎年「結集」大会を開催し、本年で第58回を数えました。
詳細は省略させて頂きましたが、ご質問の意図は、なぜ「けつじゅう」と読まず、「けっしゅう」なのか、という趣旨でもあったようです。
「けっしゅう」と読む場合は、纏まり集まる、一つに集めるという意味で、一般的に用いることばです。「けつじゅう」と読む場合には、佛教独自の意味となります。
釈尊がご入滅になられてから後、佛教教団は、釈尊の遺された教えが散逸してしまわないようにしなければなりませんでした。
当時は、経典を文字によって記録するのでなく、記憶し暗唱することによって、教えを伝えていたからです。
そこで、比丘(出家僧)たちが集まって、自らの記憶する教えを誦出し、お互いの教えを確認し合う会議を開きました。この、正しい教えを確立し、教団の統一を保つために催された、経典の編集会議を「結集(けつじゅう)」と申します。
サンスクリット語では「サンギーティ」と言います。もともとは「一緒に歌う」という意味だったようです。
第1回目の経典結集は、仏滅の年、王舎城郊外において、五百人の比丘が集まつて、摩訶迦葉が座長となり、阿難が経の、優波離が律の、それぞれ編纂主任となつて、行われたとされています。これを五百結集と言います。
その後、様々な疑義や異議が生じ、第4回までの結集がなされたと伝えられています。
聖徒団の結集(けっしゅう)大会は、日蓮佛教の理想を謳い上げるため、これからも永遠に続きます。