去る4月20日(土)~21日(日)の2日間にわたり、日蓮宗聖徒団第48回全国結集身延大会が、全国各地から89聖徒団900有余名の聖徒『地涌の菩薩』が日蓮宗総本山身延山久遠寺(内野日総法主)に集い、盛大に開催された。この身延山は、日蓮大聖人さまが聖寿53歳から晩年の9カ年の間お過ごしになられ、お釈迦さまが教えを説かれたインドの霊鷲山にも劣らぬ名山であると讃え、こよなく愛された棲神の聖地である。『日蓮が弟子檀那等は此山を本として参るべし。此即霊山の契也』(波木井殿御書)のお言葉のごとく、大聖人さまをお慕いする多くの信仰者が絶えることなく参拝されている。また今年2月15日ご遷化された、日蓮宗聖徒団第2代首導天晴院日明聖人のご位牌、遺影が身延山大本堂のご宝前に祀られ、日蓮宗聖徒団髙佐日瑞上人が第3代首導として大会に臨まれた。ちなみに今大会は、昨年中に九識霊断法により、4月13日(土)~14日(日)の両日が天候等日程が良いと会議で決定し、身延山に打診したが、当日すでにお山には静岡某宗務所の団参予約が入っており、止むなく今回の日程となったが、聖地を包む雨は日明聖人の涙雨と深く聖徒の胸に刻まれた。
大会1日目
祖廟行事
20日午後1時55分、大乗文延副大会長の開会宣言ではじまった祖廟行事では、雨宮通仁ご廟所別当より歓迎の辞をいただいた後、司会の発声で主導ご一行を先頭に、全国各地から参集した聖徒団が整列し祖廟参拝が開始された。
参拝中は、小雨が降り続けているにもかかわらず、聖徒一人ひとりが途切れることなくお題目をお唱えし、祖廟拝殿において香を手向け、また献華台に花束をお供えするなど、大聖人さまに報恩感謝の誠を捧げた。
唱題修行
20日午後8時からは、恒例となっている三門前での唱題修行。本年は唱題修行に先駆けて、井上是良上人(大光坊住職)による龍笛による演奏が奉納され、静寂の身延の山に染み込んでいった。永江尚幸副大会長が導師を勤め、千燈供養の竹灯籠が灯され、参加の聖徒が一心に唱える総和のお題目の声が身延山にこだました。また唱題修行中、導師・副導師が千燈供養申込者の名前を読み上げ回向祈願した。
大会2日目
団旗観閲式
21日午前7時30分、大会を知らせる花火とともに聖徒は大本堂下にある入り口から順次入堂整列。首導一行をお迎えし、身延山久遠寺総務の井上日修猊下から歓迎の辞を述べられ、午前8時より団旗観閲式が行われた。参加聖徒が見守る中、各聖徒団の象徴である紫紺の団旗を掲げ行進。続く大本堂行事では、身延山久遠寺法主・内野日総猊下の御経頂戴とご挨拶をいただき、日蓮宗宗務総長・渡邊照敏猊下のご祝辞、続いて首導ご名代・髙佐日瑞聖徒団首導が奉告文を読み上げ、合わせて写経「積功累徳」納経者の名前が一人ひとり読み上げられた。次に草野法界会長のお言葉が述べられ、聖徒代表による誓いの言葉と続き、最後に中里勝禮副大会長より閉会が宣言され、第48回身延大会は幕を閉じた。
大本堂奉告式
ご宝前に献上
献灯の儀
献華の儀
献香の儀
大会を支える担い手たち
大会期間中は、身延山内の清水房を大会本部とし、大会組織委員長と補佐員が一丸となって準備を進めて行く。大会前日は組織委員会で綿密な進行準備が打ち合わせられ、大会当日に備えられた。大会を通して、準備や誘導・片付けなど、多くのスタッフの手によって大会運営が支えられている。特に毎年お手伝いをしてくださっている補佐員の方々は、大会を力強く支えてくださるとても大きな存在である。